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最新モデルの「あしらせ」ってどんな感じ?当事者体験レポート

最新モデルのあしらせつーをスニーカーにつけて、ハクジョウをもってビルがいをさっそうと歩く西島さんとあしらせ代表の千野さんの写真

視覚障害者のためのナビゲーションデバイス「あしらせ」。

機器を靴につけ、アプリで目的地を伝えることで、足に伝わる振動で目的地まで案内してくれます。スマートフォンを毎回取り出したり、音声案内に頼りきりにならずに目的地に到着できるのが特徴。2023年にクラウドファンディングで先行販売を開始した、注目のデバイスです。

現行のあしらせのイメージ写真。スニーカーにつけられています
「あしらせ」現行モデル

 

そしてこのたび、新モデルの「あしらせ2(あしらせつー)」が予約販売をスタートしました。

 

あしらせ新モデルをスニーカーに装着したイメージ写真。なお、本体のいろわブラックですが、オリジナルのブルー系のカバーもつけています
「あしらせ」新モデル

 

2024年8月現在の現行のモデルと比較して、最新モデルはどう違うのでしょうか。

今回はご自身もロービジョンの西島幸代(にしじま さちよ)さんに、あしらせ最新モデルを体験してもらいながら、その特徴を紹介していきます。

 

あしらせ代表の千野さんと、あしらせをつけて体験する西島さんの写真
あしらせ代表の千野さんに教わりながら体験する西島さん

 

なお、西島さんは日常生活ではスマホカメラで写した映像や位置情報を遠隔のコンタクトセンターが伝えてくれるサービス「アイコサポート」を活用してお出かけしているそうで、あしらせの利用は今回がはじめてです。

 

新モデルのおもな変更は本体とアプリ

新モデルは、これから紹介するあしらせのデバイス本体とアプリがアップデートされ、さらに使いやすくなっています。

振動のしかたや、トントンすると位置情報がわかるといった基本の動作は現行モデルとほとんど同じです。すでにあしらせユーザーの人も、これからユーザーとなる人も安心して使えるとのこと。

 

装着感が大幅にアップ

あしらせのデバイスの形状はさほど変わりないものの、デバイス部分がさらに小型化されています。

また、振動を伝える柔らかいベルトの部分の素材が、これまでのモデル以上にやわらかくなっています。

 

左に新モデル、みぎに現行モデルをならべた写真。奥には新モデルを装着した白いスニーカーも映り込んでいます
現行モデルは本体がしかく、新モデルのほうはまるみをおびた形状です

 

スニーカーに装着してみると、西島さんも「デバイスを装着している感じがほとんどない。このままつけて帰ってしまいそう」と驚いていました。

デバイスの見た目もまるみをおびたフォルムになっていて、女性のスニーカーにもこれまで以上にあわせやすくなっています。

 

西島さんのあしもとの写真。白いスニーカーに黒いデバイス本体をつけていますが、違和感なく装着されています
西島さんの足元

 

アプリも大幅アップデート

あしらせアプリも大幅アップデートされます。アプリにおいては、ローンチされてからこれまで、ユーザーの声を吸い上げ続けて約30回ものアップデートを繰り返してきたそう。

練習は必要ですが、慣れてきたら、歩いているときもスマホはカバンに入れたままでOK。それくらいしっかり作りこまれています。そのぶん耳があくので、周囲の環境音に集中できます。なお、アプリは4G、5Gであれば使用可能です。

あしらせアプリでルート探索をする女性のてもとの写真
ゼットフリックでもどれる、など細かいアップデートも

 

ルート生成も自社開発

あしらせアプリでは、これまでルート案内に必要な情報は、他のアプリと同様に外部の地図サービスから情報を参照して提供していたそう。しかし次回のアップデートからは、なんと自社開発のルート生成機能を採用するとのこと。

これまでもユーザー調査を繰り返しながら、当事者に必要な情報を吸い上げて網羅するべく開発をすすめていたそう。サラッと書きましたが、これはなかなかできることではありません。

虎ノ門エリアの空を写した写真。空の面積がせまいと感じるくらいに高層ビルが立ちならんでいます
ビルだらけの虎ノ門でもしっかり位置情報を把握できていました

 

音声入力も可能

「Hey,Siri,あしらせでナビして」と声をかけるだけで、あしらせアプリが起動します。

音声入力で振動が始まったり、事前に設定したマイルートの開始もできるように。たとえば近所にごみ捨てに行く際の道順をマイルートに登録しておけば、スマホに声をかけてササっと行くこともできそうですね。

 

目的地近くのカフェ情報も検索できる

たとえば「虎ノ門駅のコーヒー屋さんを教えて」のように音声入力をすると、条件に合った場所の情報を表示して音声で読み上げる機能も。店の名前だけでなく、雰囲気なども詳しく教えてくれて便利です。

目的地に早めについたとき、ちょっと立ち寄る場所を探すときにも重宝しそうですね。

 

「曲がり角、どこで曲がればいいか」も解消

これまでも曲がり角に近づくと数メートル前から振動で知らせてくれていましたが「どこで曲がるべきか迷う」という声もあったそう。

そのような声を反映し、現在搭載されているモードをオプションとして残しつつ、より直感的に曲がるタイミングを把握できる直進振動をベースに変更されるそう。

スニーカーにあしらせをつけ、ハクジョウをもちながら曲がり角をまがろうとしているにしじまさんの足元の写真
曲がり角問題にメスが入った

 

入り口もさらに見つけやすく

あしらせは目的地の5メートルほど手前で振動が終了しますが、たとえば建物の場合、目的地の入り口の構造が複雑なときもあります。

 

目的地付近であしらせアプリの地図画面を開いているてもとの写真
入り口を探します

 

必要に応じて、基本料金に含まれるあしらせアプリのAI(エーアイ)機能を合わせて使うことでスマホのカメラを通しながらボイスオーバーで周囲の状況を確認できます。

 

目的地となっていた郵便局のいりぐちまえであしらせアプリで写真を撮影し、エーアイ画像認識によって周囲の状況を確認している様子を写した写真。画像認識の音声も、入り口付近に自転車が一台とまっていることや、舗装がきれいでへいたんであることなど、かなり詳細な説明でした
例えるなら「Be My AI」のような感じでした

 

さきほども少しふれましたが、音声入力も強化されています。たとえば入り口付近をカメラで撮影してまわりの状況を把握しつつ「入り口の前には何がある?」と音声でさらに詳細を聞くということも可能。かなり進化しています。

基本料金のなかでできるだけ完結するように設計されているそうですが、オプションでアイコサポートも使えます。状況に合わせて選択できるのがいいですね。

 

「あしらせ東京虎ノ門体験会」も

じつは今回のレポートは、8月に新たに常設された「あしらせ東京虎ノ門体験会」を先行体験させてもらったときのもの。

オンラインの専用フォームへの事前入力制。当日は虎ノ門付近であしらせスタッフと待ち合わせをして、スタッフにレクチャーを受けながら実物を屋外で体験できるという内容になっています。

今回、はじめてあしらせを体験した西島さんも「シンプルで分かりやすい案内で、覚えやすい」とにっこり。

実際にあしらせをつけて外を歩いているときも、慣れてきたのか、だんだん歩くスピードが速くなっていました。

颯爽と歩く西島さんのうしろすがたの写真
本当に今日がはじめて?と思うくらいスイスイ歩いていました

 

今回わたしたちは銀座線の虎ノ門駅から会場に向かいましたが、駅から会場付近まで点字ブロックがいたるところについていました。希望があれば会場付近の駅までスタッフが迎えにきてくださるそうです。

60分から90分程度で装着のしかたや使いかたを教えてもらえるので、購入を検討している人にはぴったりの体験会です。

 

「あしらせ体験東京虎ノ門体験会」申込フォームは以下URLから

https://form.run/@toranomon202408

 

自分に合った選択ができるように

これまでたびたびあしらせをレポートしてきましたが、なかでも今回のアップデートはもりだくさんでした。

あしらせ代表の千野さんに聞いてみると「見えかた、見えづらさは千差万別なので、あらゆる手段を用意して、ユーザーのみなさんに選択してもらえるようにした」とのこと。とても印象に残る言葉でした。

お話に没頭しすぎて千野さんの写真を撮りわすれてしまったので、かわりに千野さんが30分たっぷりと新モデルの魅力を語る動画のURLを貼りました。こちらもチェックしてみてください。

 

「あしらせ2(あしらせつー)」紹介動画は以下から 

 

「あしらせ2(あしらせつー)」は2024年8月から9月末まで、先着150台限定であしらせのオンラインページで予約受付中です。

 

「あしらせ」ページURLは以下から

あしらせ2

 

 

 

 

 

 

 

 

本文ここまで

 

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