映像と音楽が迫ってくる!日本科学未来館、ドーム型映像プログラム新シリーズ「PLAY DOME」を公開映像と音楽が迫ってくる!にっぽんかがくみらいかん、ドーム型映像プログラム新シリーズ「PLAY DOME(プレイドーム)」を公開
日本科学未来館(にっぽんかがくみらいかん、以下、未来館)は、ドーム型映像や音楽を気軽に楽しむことができるドームシアター新シリーズ「PLAY DOME(プレイドーム)」を、2024年7月17日から未来館6階「ドームシアターガイア」で一般公開しています。
「ドームシアターガイア」で体感する壮大な世界
直径15メートルの半球状の映像シアターでは、目の前に広がる全天周を覆うスクリーンで大迫力の映像を楽しむことができます。
高精細な映像を高輝度RGBレーザー4Kプロジェクター2台で投影することで、明るく鮮やかな映像をドーム型スクリーンに映し出しているのだとか。外から眺める感覚ではなく、そのなかにいるというリアリティーが、空気感や気配まで感じられるほどに迫ってきます。
子どもから大人まで気軽に鑑賞できる!2つの映像プログラム
今回は、直径15メートルの全天周を覆うドーム型スクリーンの特性を生かした、日本で初めて上映するものを含む大迫力の2つの映像プログラムを上映しています。
国際宇宙ステーションISS(アイエスエス)に360度カメラを持ち込んで撮影されたドキュメンタリー作品、そしてアルゼンチンやカナダなどの海外短編アニメーション3作品をオムニバス形式で上映。
なお、ドームシアターの鑑賞は、あらかじめ予約が必要です。科学や宇宙、アニメーションの知識など特別なバックグラウンドがなくても大丈夫!子どもから大人まで気軽に楽しむことができます。
実際に体験してきたので、みどころをレポートします。
国際宇宙ステーションISS(アイエスエス)から眺める宇宙
プログラムの一つは「地上400キロメートルのドキュメンタリーISS(アイエスエス)」。
気がついたら、地球を飛び出して国際宇宙ステーションの中にいる!自分も無重力空間で浮遊しているような不思議な感覚になりました。
それもそのはず、国際宇宙ステーションISS(アイエスエス)に360度カメラを持ち込んで撮影した、実写映像ならではのリアリティーがあるのです。
半球状のドームスクリーンで鑑賞することによって、宇宙空間を立体的に体験できる効果を生み出しています。
ドーム型映像としては日本で初めて公開となる今回の宇宙ドキュメンタリー作品は、2018年の第58次(じ)、59次(じ)長期滞在クルーを主役に撮影されています。宇宙開発の実験ほか、等身大の宇宙飛行士たちの日常も覗くことができます。ISS(アイエスエス)の窓「キューポラ」からみえる太陽や地球の姿が映し出される様子も、貴重なワンシーンです。
同じ時代を生きる、宇宙飛行士からのメッセージ
迫力ある映像とともに注目したいのは、国際宇宙ステーションISS(アイエスエス)長期滞在中の宇宙飛行士たちの「声」。
人類初、宇宙飛行に成功したガガーリンから半世紀(はんせいき)以上のときを経て、今、聴くべき声がここにあります。同じ時代を生きる人間として、彼らのメッセージは深く心にとどまり、新たなものの見かたを促されることでしょう。
上映は日本語吹き替えですが、英語で鑑賞したい場合は音声ガイドの利用も可能です。
ドームシアターで楽しむ海外短編アニメーション
もう一つのプログラムは「アニメーション・カーニバル」。
冒頭から目の醒めるような映像と迫力あるスピード感に、「ここはどこ?わたしはだあれ?」と、たちまち別次元の世界にいざなわれます。でもご安心を。
オムニバス形式で上映される「アニメーションの発展」をテーマにした3つの海外短編アニメーション作品、『不思議なドラム』(2014年ドイツ)、『ソラリアン』(2019年アルゼンチン)、『こわがりやの冒険』(2021年カナダ)は、「<物語>シリーズ」の戦場ヶ原ひたぎ役や、「魔法少女まどか☆マギカ」の暁美ほむら役などで注目を集める声優・斎藤千和(さいとう ちわ)さんの穏やかな語りによって、わかりやすくナビゲートされていきます。作品のなかに星座の“夏の大三角”が登場したときはキュンキュンしました。
四角ではなく、つつまれるイマーシブアニメーション
「アニメーション・カーニバル」の特徴は、四角ではなく、つつまれるイマーシブアニメーションを通して、映像技法としてのアニメーションの原理や技術の発展について体感できること。
こちらは周囲の人と話をしながら鑑賞することも可能です。気兼ねなく、子どもから大人まで気軽に楽しむことができます。
じつは、ドーム映像による海外短編作品の上映機会は、国内ではまだ少ないのだとか。これは絶好のチャンス!ひょっとすると鑑賞したあと、何かを描いて、簡単なアニメーションを自分で作ってみたくなったりして。VRやCGアニメーションの技術、上下左右ある「球体映像」という新しい技法を用いた作品も紹介されています。アニメーションのストーリーに自分自身も重ねながら、ふと、子どもも大人も、何かちょっと勇気が湧いてくるかもしれません。
映像と音楽、空間のコラボレーション
今回体験した映像プログラムは、ドーム型ゆえなのか、その迫力ある音楽によっても映像をぐっと引き立てています。ステレオサウンド効果で、立体感ある音響が空間いっぱいに広がります。ときには少し目を閉じて、聴いてみるだけでもリズミカルな振動とともに空気感が伝わり、想像をかき立てられました。
上映前、座席でドーム型シアターの天井を静かに見上げたとき、わたしの目は美しい光の球(たま)のようなものを捉え、しばし見とれてしまいました。
平面だと思いがちな私たちの住む世界も、「まあるい」円環(えんかん)をなしてつながっている!そんなふうに、上映前からすでにワクワクするストーリーが響いてくるようでした。
非日常の時空間(じくうかん)を、思い思いのスタイルでリラックスしながら味わってみてはいかがでしょうか。
日本科学未来館(にっぽんかがくみらいかん)
住所:〒135-0064 東京都江東区青梅2丁目3番9号
電話番号:03-3570-9151(開館している日の10時から17時)
開館時間:10時から17時(入館券の購入および受付は16時30分まで)
休館:火曜日(ただし、祝日や春夏冬休み期間などは開館の場合あり)、年末年始12月28日から1月1日)
入館料:常設展+ドームシアター 大人940円、18歳以下310円
URL:https://www.miraikan.jst.go.jp/exhibitions/dometheater/
※画像提供:日本科学未来館
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