弱視ってどう見えてるの?「ロービジョン体験キット」のクラウドファンディングがスタート弱視ってどう見えてるの?「ロービジョン体験キット」のクラウドファンディングがスタート
ここ数年、ドラマなどでも話題になり耳にする機会の増えた「ロービジョン」。
ロービジョンとは、メガネやコンタクトレンズを装着しても見えにくさやまぶしさ、みえる範囲が狭いといった視覚の障害により、日常生活での不自由さがある状態のことを指します。
しかし見えにくさはその人によって異なります。「じゃあどうやってみえるの?」と思う人もきっと多いはず。
インクルーシブデザイン・コンサルティングファームのPLAYWORKSが視覚障害の見えにくさ「コントラスト低下」「視野狭窄」「中心暗転」を擬似体験できる 「ロービジョン体験キット PLAYWORKSモデル」を開発しました。
購入型クラウドファンディングCAMPFIRE(キャンプファイヤー)の All-In(オールイン)方式で2024年6月27日まで募集中です。
これまでもロービジョンを擬似体験できるメガネはいくつかありましたが、コスト面や、手間といった課題があったそう。
そこで視覚障がい乳幼児研究会の監修のもと、メガネ制作シートの切り取り部分が型抜きされ、簡単に制作できる同キットが誕生しました。一枚の紙から3種類のメガネを切り抜き、組み立てるシンプルなスタイルです。
見えにくさは千差万別
かくいう私も視野狭窄があるのですが「どう見えにくいの?」と聞かれるといつもうまく説明ができずにいます。
「見えてない部分は暗い感じ?」と聞かれるのですが、わたしの場合は暗くなくて、視界がそもそもない感じ。
どうにか説明したとしても、しっかりつたわっているのだろうかと不安になることもしばしば。しかも、視野狭窄ひとつとっても、上半分が見えない、鼻の近くの視野が欠けているなど、見えにくさは人それぞれ異なります。
こんな感じ!というものが疑似体験できたら、きっと伝えやすいだろうなとずっと思っていました。
実際にどうみえる?
さっそくリターンとなっているメガネを体験させてもらいました。3種類のメガネで同じものを見て、見えかたをそれぞれ試してみます。
コントラスト低下
コントラスト低下メガネでページを見てみると、全体がぼんやりした状態。
文字はがんばれば少し読める程度、写真はモナリザと車がなんとなくわかるくらいでした。
視野狭窄
視野狭窄メガネでページを見てみると、文字が書いてあるページのほんの一部、4文字くらいだけがはっきりみえる状態。
この状態で街を歩くのはきっと怖いだろうな、と思わずにいられませんでした。
視野狭窄があるからこそだと思いますが、個人的にいちばん印象に残っている見えかたがこれでした。
中心暗転
最後に中心暗転メガネでページを見てみました。文字が書いてあるページは視点をずらさないと文章として読めず、写真のページもなんとなく桜と車のようなものがみえる、といった具合です。
つねに中心が見えていない状態は、先のふたつと異なる見えにくさがありました。
アイデアしだいで使いかたが広がる
先ほども書きましたが、見えにくさは人によって異なります。このメガネの見えかたも今回はわたしの見えかたで紹介しましたが、きっと使う人によって異なるでしょう。
視野の欠けかたも左右同じではない場合もあるし、かならずしも両目ではないこともあります。
そういった視点を理解したうえで、見えにくさの理解促進や課題を発見するためのツールとして、たとえば商品開発で、このツールでざっくりチェックして改良し、実際に当事者にチェックしてもらうと精度があがりそうですね。使いかたしだいで可能性が広がるツールです。
6月27日までなので、気になる人はお早めに。
「弱視を擬似体験できる「ロービジョン体験キット」でアクセシビリティを推進したい!」プロジェクトページは以下URLから
https://camp-fire.jp/projects/view/759467
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