得意の「箔押し」でバージョンアップしたバリアフリーカレンダー。浮き出し文字にかける想いとは(下)得意の「箔押し」でバージョンアップしたバリアフリーカレンダー。浮き出し文字にかける想いとは(げ)
しんびどう手塚はくおしじょが制作する、文字に触ることで暦を読むことができる「バリアフリーカレンダー」は発売から10年目を迎え、同社が最も得意とする「箔押し」でさらにバージョンアップします。
なぜバリアフリーカレンダーを制作することになったのか、同社で企画・制作をしている手塚 たかつぐさんにお話しを伺ってきました。
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浮き出し文字ならロゴも表現できる
日本点字図書館など、点字関連施設が多くあるJR高田馬場駅では、点字と浮き出し文字を使った斬新なポスターも掲示されました。2021年3月18日の点字ブロックの日にあわせて掲示されたもので、右半分には通常の印刷、左半分には浮き出し文字と点字が印刷されています。
ポスターを掲示したJRの方が一番感動したのは「JRのロゴを知ってもらうことができた」ことだという。企業のロゴは商品やサービスを象徴するもので、ブランドイメージを形で表現したもの。当然ながら視覚障害の人にとってロゴの形を知る機会はないため、浮き出し文字のあらたな可能性を感じられるポスターになったという。
視覚障害の人と関わりがない人にこそ使ってもらいたい
誰でも使いやすく、買いたくなるデザインに進化した10年目のバリアフリーカレンダーは、日常生活の中では存在感を消し、空間に馴染んでくれます。
手塚さんは、「普段、視覚障害の人と関わりがない人にこそ使ってもらいたい」といいます。デザインを気に入って買ってもらい、使っていくなかで“なぜこれは点字じゃなくて浮き出し文字なのか”などの気づきがうまれることを期待しているという。
「見え方や視覚障害になった時期によって、いろんな方法で情報を取得していることを知ってもらいたい。お互いが理解するきっかけになれば。」という手塚さんの言葉通り、点字に興味のない人が興味をもつきっかけとして、バリアフリーカレンダーが今後も広がっていくことを願うばかりです。
「バリアフリーカレンダー2024」の詳細は以下URLから
http://sinbido.co.jp/news/2098
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