花王が「家庭品点字シール」をリニューアル。ユーザーの声をもとにさらに使いやすく花王が「かていひん点字シール」をリニューアル。ユーザーの声をもとにさらに使いやすく
花王は、2023年5月23日から、洗顔料やハミガキなど形が似ていて区別のつきにくい容器を識別するための墨字入りの「かていひん点字シール」をリニューアルしました。このシールは視覚に障害のある人には無償で提供するとのこと。なお、墨字とは点字に対して、紙に印刷されたり書かれた文字をさします。
同社ではこのほかにも、視覚に障害のある人への取り組みとして、社会福祉法人日本点字図書館発行の録音雑誌「にってんデイジーマガジン」のコーナーのひとつ「ホームライフ」に協力するなどさまざまな活動をおこなっています。
2001年から提供
同社では2001年から、弱視や全盲の人など視覚に障害のある人に向け、洗顔料とハミガキなどの容器の形状が似ている製品や、使用場面を識別するための「かていひん点字シール」を、2006年には、けしょうひんの容器や口紅の色を識別するための「けしょうひん点字シール」も作成し、希望者に配布しています。
利用者からの声を受けてリニューアル
点字シールの配布を開始してから、対象となる製品の種類の増加やコンパクト化が進み、さらに、2020年以降は新型コロナ感染症拡大に伴い消毒液の利用が増え、より安全性への意識も高まりました。
実際に同シールを利用している人からは「記号の種類を増やしてほしい」などの声も寄せられていたこともあり、今回はこれらの声を受けてリニューアルすることにしたといいます。
点字シール制作にあたっては、視覚に障害のある人の家庭を訪問し、実際に点字シールを使用してもらいながら日常生活についてヒアリングをおこなったそう。
ヒアリングでは、「置き場が同じで形が似ているものに貼りたい」「シールの色で商品を識別している」などの声が集まり、その結果を活かしているそうです。
今回のリニューアルは「製品カテゴリーの追加」のほか、より便利に自由な発想で使用できるように「記号のシール追加」、さらに「二次元コードの追加」により花王生活情報へアクセスしやすいように工夫されています。
点字シールはA4サイズのシートに貼られており、墨字と点字で識別できるシールが全44種類。
シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、洗顔料、ハミガキ、柔軟剤、消臭剤といった「製品の種類の識別」ができるもののほか、洗濯、トイレ、お風呂、キッチンといった「使用場面や対象の識別」ができるもの、塩素系漂白剤、カビ取り剤など「取扱いが必要なものを示す」もの、1、2、3、4などの数字「使用順や使用料を示す」もの、ハートや星マーク、矢印など「識別のために自由に使える」シールもついています。
貼ってみました
さっそく消毒液と日焼け止めスプレーに貼ってみました。
識別できるシールは大人の指の太さくらいあるためやや大きさがあり、貼りやすいです。裏側がぼこぼこしているタイプではなく、シールのうえに点字がついています。たくさんさわっても安心。
スプレータイプの日焼けどめは、シールを組み合わせて貼ってみました。
本体のキャップに点字いりのシールを貼り、キャップをはずしたスプレーの吹き付け部分のうしろに「星のシール」を貼りました。
私だけかもしれませんが、スプレーの吹き付け口を吹きつけたい方向とは逆に持ってしまいがちなので…。指の腹に当たる部分にシールを貼る作戦です。
工夫しだいでいろんな用途に使えそうなシールです。
「かていひん点字シール」申し込み先
花王株式会社の社会貢献部
電話番号:03-3660-7057
ファックス:03-3660-7994
メールアドレス:kouho@kao.co.jp
花王の視覚障害者向け情報の提供ページは以下URLから
https://www.kao.com/jp/corporate/sustainability/society/community/barrier-free/visually-challenged/
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