視覚障害者向け自律型誘導ロボット「AIスーツケース」、初の屋外実証テスト参加者募集を開始視覚障害者向け自律型誘導ロボット「えーあいすーつけーす」、初の屋外実証テスト参加者募集を開始
はくじょうがわりにスーツケースを持って、自由に歩きまわれる未来がもうすぐやってきそうです。
日本科学未来館は、未来館などが開発を進める視覚障害者向け自律型誘導ロボット「えーあいすーつけーす」の初の屋外ナビゲーション実証テスト「『えーあいすーつけーす』屋外走行プロジェクト」を、東京都などが主催する先進モビリティ体験イベントの一環として2023年1月28日から2月6日に実施します。事前もうしこみ期間は1月27日しょうごまでですが、先着順でもうしこみをしめきるとのこと。
えーあいすーつけーすとは?
「えーあいすーつけーす」は視覚障害者を目的地まで誘導するスーツケース型のロボット。えーあいすーつけーすが手前にいる人などの障害物を避けながら自律的に目的地まで誘導するだけでなく、えーあいすーつけーすと連動しているネックスピーカーから目的地のゆきさきあんないなどを聞く機能もあります。
日本科学未来館の館長でIBMフェローでもある全盲のあさかわちえこしが、出張の際に「スーツケースが自動で動き、道案内をしてくれたら」と感じたことに着想を得て、2017ねんごろからあさかわしが客員教授を務める米国カーネギーメロン大学の研究室を中心に開発がスタート。
その後、日本IBMをはじめ、趣旨に賛同するいつつの企業が「一般社団法人じせだい移動支援技術開発コンソーシアム」を設立し開発を推進。2021年4月にあさかわしが館長に就任したのを機に、未来館でも開発・検証がはじまりました。
現在では視覚障害者の生活を変える技術を研究開発するコンソーシアム「日本科学未来館アクセシビリティラボ」などが外部の研究機関と共同で開発しています。
なお、あさかわしは、世界初のウェブページ音声読み上げソフトウェアを開発するなど、障害者の情報へのアクセシビリティ改善に向けての取り組みをおこなってきた研究者でもあります。
これまで未来館や新千歳空港、米国ピッツバーグ国際空港などの屋内施設での実証テストを実施し、今回がはじめての屋外での実施となります。この実証テストに向けて、一般社団法人じせだい移動支援技術開発コンソーシアムの技術協力のもと、車道と歩道の段差などを乗り越えることができる屋外走行モジュールを開発し、搭載しているといいます。
実証テストのコース
実証テストでは公共交通機関と目的地を結ぶまち歩きを想定し、日本科学未来館を起点に新交通ゆりかもめ「テレコムセンター」駅付近まで体験者を誘導して走行予定。
1月28日から2月6日の期間中、うんきゅうびを除いたいちにち3回の実証テストのうち、10時30分から12時まで、15時30分から17時までの2回は視覚障害者(ぜんもう)のみを対象とし、体験後はアンケート調査を実施。今後の研究開発に生かしていくといいます。
今回の取り組みは、東京都およびDigital Innovation City協議会が主催する先進モビリティ体験イベント「未来に乗りにおいでよ。次世代モビリティのまち体験」の一環として行われます。
イベント詳細、申し込みは以下URLから
https://www.miraikan.jst.go.jp/events/202301282847.html
日本科学未来館へのお問い合わせの電話番号は以下から
03-3570-9151
画像提供:日本科学未来館
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