ポイントは「大胸筋」!大きく垂れないバストケア方法ポイントは「だいきょうきん」!大きく垂れないバストケア方法
最近SNSなどでもよく目にする補正下着の広告。季節のせいかもしれませんが、何度も表示されると気になってくるもの。そんなとき、マッサージ師の白鳥環(しらとりたまき)さんとお話するタイミングがありました。
おそるおそる「バストケア法ってありますか?」と聞いてみたら「ありますよ」とアッサリ。しかも「施術をおこなっていても、バストケアの相談は意外とあります。」とのこと。さっそく伺いました。
じつはバストがからだ全体の不調につながることも
「マッサージとバストは別でしょ」と思われがちです。しかしバストの大きさによっては肩こりや首コリの原因にもなりますし、同じ一枚の皮膚でつながっているため、バストが垂れてくると姿勢の悪さにつながり、からだ全体の不調につながることも。意外とあなどれません。
「大きくしたい」「垂れないようにしたい」
バストケアの相談で多いのが「バストを大きくしたい」と「バストを垂れないようにしたい」このふたつです。
そのような相談をいただいても、バストにふれることはしませんのでご安心ください。というのも、直接バストにふれなくてもだいたいの大きさは推定できます。
ポイントは鎖骨の下のあたりです。ここを施術すると、バストにつながる大胸筋(だいきょうきん)の太さや脂肪の量、そして硬さがだいたい推定できます。
「硬さ」が重要
先ほど「硬さ」と申し上げましたが、ここでいう硬さは大胸筋(だいきょうきん)、つまり筋肉の硬さをさします。
木にたとえてみましょう。硬い木、たとえば枯れ木はしなやかさがないため、折れるときは一気にポキッと折れてしまいます。
一方で若木の場合、風が吹いたら折れずにしなりますよね。筋肉もこちらのほうがいいわけです。バストケアを考えるときも、そこについている筋肉に注目します。
アスリートの筋肉も、力を入れていない状態だと意外にもふわふわしていて、力をいれると一気に引き締まって硬くなります。ふだんは柔らかく、力をいれると硬くなる、これが筋肉のベストの状態です。
そういえば、女性でよくからだを鍛えている人も、バストまわりがきれいな人が多いですよね。
マッサージ、姿勢、トレーニングの3つのアプローチがある
「大きくしたい」「垂れないようにしたい」という悩みについて、今回紹介するアプローチ方法は、マッサージ、姿勢、トレーニングの3つ。
どちらの悩みにも共通しているので、少しお得感があるかもしれません。これから紹介するのは、バストの土台となる筋肉や姿勢にアプローチした方法です。
マッサージ
血液の流れをよくするマッサージを紹介します。
両手を使って自分のバストを下から内側(うちがわ)方向に寄せあげる感じでマッサージします。円を描き、痛みを感じず心地よいくらいに胸をにぎるイメージです。
毎日20回から30回程度おこなうことでバストまわりの血液の流れがよくなります。
ご自身のタイミングでおこなっていただければと思いますが、あえて言うのであればお風呂あがりはからだが温まっているし、おこないやすいかもしれません。
合わせて、前回の記事で紹介した首のストレッチもおすすめです。
姿勢
「なぜ姿勢なの?」と思われる人もいらっしゃると思うので、簡単に説明します。
人間のからだは一枚の皮膚でつながっています。とくにバストが大きい人の場合は、歳をかさねるにつれて重力で皮膚が下に引っ張られる傾向があります。
そうすると、おなかまわりや、顔回り、とくにあごなどの皮膚が垂れていきやすくなります。それがゆくゆくは下垂や巻き肩につながり、姿勢の悪さにつながります。
しかし逆に、姿勢がよいと皮膚が下に垂れるのを防ぐことにつながります。
そしてそこに筋肉があると、皮膚の下垂も防げるわけです。
なのでバストの土台となる筋肉と、骨格となる姿勢を整えることがバストケアにおいてとても大切です。
「よい姿勢」って?
では「よい姿勢」はどうやってつくるのか。ポイントは肩と骨盤です。
まずは肩から。両足を肩幅に開いて立ち、そのまま肩甲骨(けんこうこつ)を中央部に寄せると、胸がはって肩がピンとなります。
つぎは骨盤です。先ほどの姿勢で立ったまま、おしりをうしろに突き出すイメージで、両手を骨盤の両側のふちに添えてみましょう。
両方の親指を骨盤のふちにうずめる感じにすると、骨盤が安定します。これが「よい姿勢」です。
姿勢は普段の生活で少し意識するだけで変わってくるので、ぜひ取り入れてみてください。
トレーニング
最後に紹介するのはトレーニングです。今回はバストの土台となる大胸筋(だいきょうきん)を鍛え、太くするトレーニングを紹介します。
しかし、ただ太くするだけでは形がきれいにはなりません。そこで、肩甲骨(けんこうこつ)もいっしょに鍛えることが大切です。ライトなものとハードなもののふたつを紹介します。
トレーニング(ライト)
先ほどの項目で紹介した「よい姿勢」をつくってから、両肘を若干あげた状態で両方の手のひらをバストの前であわせます。たとえるなら、肘をあげた「いただきます」のポーズですね。
このとき、できるだけ肩はうしろに引くイメージ。ちょうどいい肩の高さやおこなう長さは人によって異なりますが、簡単なので気が向いたときにできると思います。
背中のほうもトレーニングしましょう。
両方の腕を開いて肘をまげて、肩くらいの高さにあげます。そのまま肩甲骨(けんこうこつ)を中心に寄せるイメージでうしろに両方の腕を引きましょう。
肩まわりに力をいれて動かすよりも、肩甲骨(けんこうこつ)を寄せることを意識してください。
この動きをゆっくり繰り返して5回から6回おこなうとよいでしょう。
トレーニング(ハード)
もうひとつ、大胸筋(だいきょうきん)を鍛えるハードなトレーニングも紹介します。
左右の大胸筋(だいきょうきん)を鍛えるトレーニングで、テキストで読むと簡単そうにみえますが、やってみるときついです。
左右おこないますが、今回は右の大胸筋(だいきょうきん)を例にお伝えします。右を向いて寝転がり、右手をバストの手前あたり、中指がバストがわにくるようなかたちで手のひらを床につけます。
床を押し上げるようにして、上体をなるべく腕の力だけで起こします。このとき左の腕の位置は前でもうしろでも問題ありません。
上体を起こすとき、腰に力を入れると腰を痛めるので注意しましょう。また、手を置く位置によって、上部繊維、中部繊維、下部繊維のどこを鍛えるかが変わります。
ゆっくりおこなうとからだに負荷がかかります。続けると筋肉が太くなるため、より効果を感じやすいでしょう。なお、人によって回数は異なりますが、ゆっくりおこなえば1回から3回で十分かと思います。
ライトでもハードなほうでも、胸がある“おもてがわ”だけではなく、肩甲骨(けんこうこつ)がある“うしろがわ”もバランスよく鍛えることがポイントです。
上記のおもてがわのハードなトレーニングのあとには、先ほどの背中のトレーニングを10回から15回おこなってください。ひとつの筋肉だけを鍛えると、かえって姿勢が悪くなる原因にもなります。
すでにお気づきのかたもいらっしゃると思いますが、今回紹介したものは、バストケアと言いつつ、からだを全体的に美しく見せることにもつながります。ご自身の体調などに合わせつつ、ぜひ普段の生活に取り入れてみてくださいね。
監修:白鳥環(しらとりたまき)
セラピスト、マッサージ師、指圧師、BFR(加圧)トレーナーのほか、アスリートのメディカルトレーナーや専属セラピストも務める。2021年から自身も中途視覚障害となる。
2014年から13人制オージーラグビーのメディカルトレーナー、2017年から西武園競輪場、京王閣競輪場、立川競輪場専属セラピスト、2019年ラグビーワールドカップ・オールブラックスの専属セラピスト、アルゼンチン代表の臨時セラピストなどを務めた経歴を持つ。現在はフリーで施術をおこなっている。
施術の問い合わせ先
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