白杖ってどこで買えるの?見えにくさを感じたらハクジョウってどこで買えるの?見えにくさを感じたら
仕事やプライベートで視覚障害当事者とお会いする機会が多いのですが、とくに中途の視覚障害当事者の人から「見えにくくなったときに、最初にどこに相談したらいいかがわからなかった」という話を聞きます。もし明日、自分の目が見えなくなったら…まずどこに相談し、なにをすればいいのか、私も想像がつきません。
障害者手帳はどうやって手に入れるのか、白杖(はくじょう)はどこで買えるのか、そもそも買い物にはどうやって行くの? スマホってどうやって検索するの? 疑問ばかりが浮かびます。
今回は日本点字図書館・生活支援部の島田延明(しまだのぶあき)さんに、「見えにくさを感じたらまず何をすればよいか」アドバイスをもらいました。
まずは相談できるところにつながりましょう
島田さん:結論からお話すると、見えにくさを感じたらまず、相談できるところとつながりましょう。
眼科や役所から紹介がある場所にアクセスするのもひとつの手です。
適切なところに相談することで心理的負担が軽くなりますし、自分の見えかたに合った支援技術やサービスを知ることで安心につながります。とくに歩行訓練士とつながれると、生活全体の相談に応じてもらえると思います。
障害者手帳はどうやって取得する?
島田さん:意外と知られていないのですが、障害者手帳を取得できるかどうかの確認や申請のための検査は医療機関です。申請やそれに必要な資料は役所に行く必要があります。
また、申請してからすぐに取得できるわけではなく、ある程度の日数を要することも念頭においておいたほうがよいですね。障害者手帳があると、自立訓練や同行援護などの障害福祉サービスが受けられるようになります。
白杖(はくじょう)はどこで買える?
島田さん:白杖(はくじょう)がどこで買えるのか、という話もよくあがります。
何らかの理由で急きょ白杖(はくじょう)が必要になった場合はAmazonなどでも購入は可能です。便利ですが専門店ではないので、補助はなく全額自己負担です。
一方で、わくわく用具ショップのような、役所と補装具の契約をしている専門のお店で購入する場合は障害者手帳を持っていれば補助(補装具費支給制度)が使える場合があります。
自己負担の金額が少なく購入できること、専門の職員に相談しながら商品を購入できるメリットがあります。
白杖(はくじょう)は専門のお店での購入がおすすめ
島田さん:白杖(はくじょう)も種類がたくさんあります。自分に合ったものを選ぶことがポイント。
安価なものは軽金属性のものが多く、振って歩くには少し重く感じるかもしれません。
ご自身の身長からちょうどいい長さのものを探したり、重さによって振りやすさも異なるため、理想は歩行訓練士がいる施設で、自分に合ったものをいっしょに選んでもらうとよいでしょう。
障害者手帳がなくても相談できる
島田さん:今回のようなお話をすると「障害者手帳がないと相談できないのか」という疑問を持つかたもいらっしゃいます。障害者手帳に該当していない場合でももちろん相談いただいて大丈夫です。
見えかたや見えにくさ、病気がある場合はその進行度合いなど、状況はひとりひとり異なります。
まずは専門家に相談し、不安を少しでも解消することを優先しましょう。見えかたに合わせた工夫のしかた、支援機器や使えるサービスを知ることで安心感を得られる場合もあります。
ご本人からの相談が難しい場合、まずはご家族や周囲のかたからご相談いただくケースもあります。
自分で探す場合は、住んでいる場所から近い施設を
島田さん:ご自身で探す場合は、お住まいのエリアでの視覚障害に関する専門施設を探すとよいでしょう。
例えば、視覚障害のリハビリテーション施設に相談してみたり、全都道府県にひとつはある点字図書館も選択肢としてはおすすめです。
ほかには、地元の視覚障害者協会や盲学校(もうがっこう)を頼ってもいいと思います。お住まいのエリアによっては専門施設が少ないところもあります。
お住まいのエリアで見つからない場合は、当館(とうかん)の自立支援室などに相談いただければ情報提供は可能です。
見えにくさの不安を感じてもそのままかかえこまず、まずは相談してみてください。
日本点字図書館・自立支援室
電話:03-3209-0241
URL:https://www.nittento.or.jp/
※掲載している情報は掲載日時点のものです
本文ここまで