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ねったいやによる睡眠障害 その被害は熱中症に匹敵

ねったいやにタオルケットを掛けて寝る女性

夜間の最低気温が25度以上となる熱帯夜が続いています。暑さによって“眠れぬ夜”を過ごしている人も多いでしょう。

とりわけ熱帯夜による睡眠障害は危険で、東京大学や岡山大学らの研究チームは、「熱帯夜による睡眠障害の被害は熱中症に匹敵する」と注意を呼びかけています。

 

世界初の試み

ねったいやによる睡眠の悪化は、さまざまな方法で明らかにされてきました。

しかし、熱中症のように救急搬送者数や死亡者の数などから影響を把握できないため、健康被害としての実態は掴めませんでした。

そこで研究グループは世界銀行が開発した死亡や病気を年数に換算した指標「障害調整生存ねん」を活用し、睡眠障害の被害の評価に取り組みました。この指標は平均寿命に、健康ではない人の障害の程度や期間を加味して調整した生存年数のことです。

例えば80歳まで生きるべき人が50歳で死ぬと30年の損失と計算する一方、重症度が0.3の病気に10年間かかると3年間の損失になると計算します。

障害調整生存ねんを活用して、ねったいやによる睡眠障害を定量化したのは、世界で初の試みとなります。

 

25度以上で睡眠の質は悪化

さらに、毎日の睡眠の質を計測するじきしき質問票を開発し、夏の名古屋市民の睡眠の質を調査しました。その結果、いちにちの最低気温が25度を上回ると睡眠の質は悪化し、睡眠障害の被害は熱中症による死亡に匹敵するとしています。

研究グループは今後について、「熱帯夜による睡眠障害の実態の把握が進むとともに、夜の暑さについても対策の導入が進むことが期待される。また、世界の睡眠障害の実態の把握や、対策の導入効果の分析などにも応用していきたい」と意欲を燃やしています。

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