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高齢者のバンド活動 健康寿命の延伸に寄与

ドラムをたたく男性

 

東北大学と楽器販売店を展開する池部楽器店(いけべがっきてん)らの研究グループは、グループで複数の楽器を演奏するバンド活動は健康寿命の延伸に寄与する可能性があることを明らかにしました。

楽器未経験の高齢者を16週間、バンド活動に参加するグループと参加しないグループに分け、楽器演奏活動を実施したときの認知・心理機能への影響を調査したところ、「脳の健康」と「心の健康」が改善することを確認したといいます。

研究グループは「グループでの楽器演奏活動が高齢者の脳と心の健康の維持・向上に貢献する可能性を示唆している」と話しています。

 

12兆円の経済的損失

 

世界的な高齢化の進行とともに、認知症やメンタルヘルスの問題が社会的な課題となっています。

日本では認知症による年間の経済的損失が12兆円を超えるとの試算もあり、その予防策の確立が求められています。

認知症を予防する方法の一つとして、音楽活動があります。

これまでの研究で楽器演奏は認知・心理機能への効果が明らかになっていました。

しかし、楽器未経験の高齢者におけるバンド活動の効果については、これまで十分な研究がおこなわれていませんでした。

 

認知機能、言語性記憶などが改善

 

今回の研究で対象となるのは65歳から74歳の楽器未経験の高齢者27人で、バンド活動グループと、そうでないグループにランダムで分けました。

そして、16週間にわたり、毎週90分間のバンド活動を実施しました。

バンド活動では講師がピアノで童謡や歌謡曲といった簡単な曲のメロディをひき、それに合わせて被験者がベースギター、キーボード、ドラムを演奏しました。

バンド活動に参加しないグループにおいては、被験者は普段どおりの生活を 16週間すごしました。

バンド活動を実施する前後で両グループにおいて認知機能検査および心理機能検査を実施し、脳と心の健康の変化をそれぞれ調査しました。

その結果、バンド活動をおこなうグループにおいて、全般的な認知機能、言語性記憶、気分状態が改善したとしています。

その一方で、参加しなかったグループはいずれの指標にも変化がありませんでした。

研究グループは「今後の効果的な認知症予防、健康寿命延伸のプログラム開発に期待がもてます」としています。

 

 

 

本文ここまで

 

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