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揚げ物を食べる際、合間に野菜サラダを食べると口の中がさっぱりするのは科学的にもホント

レタスやトマト、きゅうりなどがふんだんに入った野菜サラダ

マヨネーズなどの調味料大手のキユーピーはこのほど揚げ物を食べる際、野菜サラダを合間に食べることで口の中がさっぱりすることを科学的につきとめました。このほど実施した試験で、野菜サラダによるこうないの油脂感低減効果を確認したとしています。なかでも、キャベツやレタスには「油の剥離作用」があり、ドレッシングを添加するとその作用が高まることが示唆されたとしています。

今回の試験はまずじっしょくシーンにおける油脂感低減効果を検証しました。から揚げを連続で食べる場合と、野菜サラダを間にはさんで食べる場合について、口に残る油っぽさを評価しました。その結果、から揚げを食べる前後に野菜サラダを食べると、口に残る油っぽさが有意に減少することが分かりました。

 

からあげ、コールスローサラダ、フレンチサラダを用意し、食べる順番の違いで口に残るあぶらっぽさの評価点のちがいを表した実験結果の図。からあげを食べるゼンゴに野菜サラダを食べると、口に残るあぶらっぽさが有意に減少することがわかりました
じっしょくシーンにおける油脂感低減効果

 

水と比べて弱い界面張力

次に、その作用を解明するため、野菜サラダで主に使用されるキャベツやレタスなどについて、油とのなじみやすさを評価する目的で界面張力試験を行いました。サンプルはキャベツとレタス、フレンチドレッシングとコールスロードレッシング。そして、各ドレッシングをそれぞれの野菜に添加したものを用意し、野菜はそれぞれ抽出液にして使用しました。この試験において、界面張力はその値が「低い」ほど油となじみやすいため、こうないに残った油がはがれやすくなることがわかりました。

 

からあげを食べる前後に野菜サラダを食べると口に残るあぶらっぽさが有意に減少する作用を解明するための実験結果を表しています。野菜サラダで主に使用される食材の、あぶらとのなじみやすさを評価する目的で界面張力試験をおこなった結果です。サンプルは、じゅんすい、フレンチドレッシングとコールスロードレッシング、キャベツとレタス。それぞれ単体の界面張力と、それぞれのドレッシングと食材の組み合わせごとの界面張力試験をおこなった結果を示しています。なお、野菜はそれぞれちゅうしゅつえきにして使用しています
だいずあぶらに対する界面張力:キャベツ液(左:コールスロードレッシング、右:フレンチドレッシング)

 

じゅんすいとひかくし、だいず油に対するキャベツ液、レタス液の界面張力は、すべて有意に低下しました。そこへ、ドレッシングを添加すると、より効果が大きくなることが分かりました
だいずあぶらに対する界面張力:キャベツ液(左:コールスロードレッシング、右:フレンチドレッシング)

 

ドレッシングをかけると…

じゅんすいに比べ、だいずあぶらに対するキャベツ液・レタス液の界面張力は、すべて有意に低下しました。そこにドレッシングを添加すると、より効果が大きくなることが分かりました。界面張力試験の結果、こうないに残った油を剥離する作用が最も大きいのは「ドレッシングを添加した野菜液」で、次いで「野菜液のみ」、「じゅんすい」の順になりました。このため、キユーピーはキャベツやレタスには油の剥離作用があり、ドレッシングの添加でその作用が高まることが示唆されたとしています。これは、野菜に含まれる水溶性食物繊維やポリフェノール、ドレッシングに含まれる卵などの乳化素材が複合的に影響を与えているためと考えています。

さらに、油の剥離作用について、人が知覚できるレベルかどうか、追加検証を行いました。から揚げを食べた後に、「野菜液」(キャベツ液・レタス液)のみ、もしくわ「コールスロードレッシングを添加した野菜液」を摂取した場合の、口に残る油っぽさを評価しました。その結果、飲料水に比べ、「キャベツ液」「レタス液」「コールスロードレッシングを添加したレタス液」はあぶらっぽさが有意に低下することが分かったとしています。今回の研究成果は、2022年8月24日から26日に開催された「日本食品科学工学会 第69回大会」で発表しました。

本文ここまで

 

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