信州産カイコ入りのポップコーン?「飛んで火に炒る夏の虫」信州産カイコ入りのポップコーン?「飛んで火にいる夏の虫」
長野県の信濃毎日新聞から登場したある商品が気になりすぎて買ってしまいました。
それが信州産の「お蚕さま」のサナギ入りフライパンポップコーン。
ネーミングはずばり「飛んで火に炒る(いる)夏の虫」。“パケ買い”ならぬ“ネーミング買い”です。
社内モニターも賛否両論
プレスリリースを見ると「見た目のインパクトから社内評価でも賛否両論の新商品ですが、ポップコーンとカイコのサナギの異なるサクサク食感が楽しめる一品(いっぴん)です。」とありました。
しかも社内モニター10人の評価は賛否がわかれ、試食拒否が半数という正直すぎる結果もコメントとともに紹介されていました。
「ウナギの骨のせんべいが一瞬脳裏をよぎり、最後に虫が来る感じ」
「後味が微妙。カイコの風味もある。この飽食の時代、たんぱく質は別の手段で取る」
「見てくれがちょっとあまりに」
お会いしたことはありませんが、この言葉を発している瞬間をリアルに想像できるくらい赤裸々な言葉たちが並んでいました。
どうしよう、血が騒ぎます。さらに食べたくなってきました。なお、甲殻類アレルギーの人は摂取を控えたほうがいいそうです。
カイコフレンズ探し
それにしても、いっしょに食べる人を選ぶ商品であることは間違いなさそうです。
かくいうわたしも過去に何度か昆虫食にトライしましたが、自分の口に入れることよりも、いっしょに食べてもらう同志を探すハードルのほうが高いと感じました。
わたしの経験から言わせてもらうならば、昆虫食はその姿かたちが判別しやすいものほど一緒に食べてもらうハードルは高くなります。
つまり、これは“最難関レベル”です。
ちなみに同商品は国内で数少ない製糸工場、長野県岡谷市の製糸所(せいしじょ)の純国産カイコのサナギを1商品あたり約15匹も使用しているというぜいたくなポップコーン。
岡谷市は明治から昭和初期にかけ、国内最大の生糸の生産地として発展し、養蚕業は信州の経済を支えてきたそう。
プライスレスな経験を
Amazonで税込み650円でした。650円でプライスレスな経験ができるなんて。
わくわくしながら待っていると商品が届きました。いっしょに食べてもらえる同僚も見つかり、準備万端です。
アルミ製のどこかレトロなポップコーンのパッケージがまた、いい感じ。
ふたをあけたらそこにはポップコーンの種とカイコが。さっそく調理開始です。
加熱をはじめて数分で、ポンポンいいながらポップコーンができはじめ、10分ちょいくらいで完成しました。ちょっと焦げちゃった。
いっしょに食べたカイコフレンズの女性と、カイコを指でつまんで「せーの」で口にホイッ。
ふたりとも昆虫食に抵抗が少ないためか「うん、普通においしいね」「思ったより食べやすい」とピーナッツでも食べるかのようにポップコーンとカイコをポリポリ食べ続けました。
わたしもカイコは初めてでしたが、若干焦げていたからなのか抵抗なく食べられました。
とはいえ、わたしたちがポリポリ食べている姿は周りからは異様に映ったようです。
通り過ぎる社員に「何を食べてるの?」と聞かれ「カイコです!食べませんか?」とお誘いするとほとんどの人に「ううん、大丈夫。ありがとう」と丁重にお断りされました。たしかに半数くらい、試食拒否された気がする。
ポップコーンといっしょだからなのか、ほんのりポップコーンもカイコフレーバーでした。カイコのサナギもサクサクしたエビのような食感で、いい意味で虫を食べている感じがほとんどありません。雑談しながら食べていたら完食してしまったくらいの食べやすさ。お酒のおつまみにもぴったりだと思います。
しかし何度見ても、どうしてポップコーンにカイコをいれようと思ったのか…それだけはわからないままです。
夏の思い出に、いかがでしょう?
「飛んで火に炒る(いる)夏の虫 BLACK PEPPER」 URLは以下から
※甲殻類アレルギーのかたは摂取をお控えください
本文ここまで