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津軽めいぶつ、青森のご当地お菓子「イモ当て」って知ってる?

イモ当ての写真。名前にいもとありますが、イモは使っていないようです

突然ですが「イモ当て」って知っていますか?

素朴なネーミングのこのお菓子、わたしも青森の友人にお土産でもらったことがきっかけで知ったのですが、知る人ぞ知る、青森のとくに津軽地方のローカルお菓子です。

 

「イモ当て」をもうちょっと詳しく

「イモ当て」は昭和40年ごろから青森県で親しまれている、くじつきのあんドーナツ。津軽地方に伝わる「あてもの」と呼ばれるくじ駄菓子があり、この「イモ当て」はお盆やお正月など、家族や親戚が集まるときの定番お菓子になっているそう。箱の中には、大きいサイズのあんドーナツ、小さいサイズのあんドーナツ、くじが一枚入っています。

 

イモ当てのパッケージ写真。紙製のしかくい箱に入っています
渋いパッケージがまたいい

 

くじは一枚の紙にシールが貼ってあり、それを剥くと「親」か「子」のどちらかが記載されています。「親」と書いてあれば大きいあんドーナツを、「子」と書いてあれば小さいあんドーナツをもらえます。ちなみにイモと書いてありますが、原材料にイモは記載されていませんでした。東京では見ないけれど、青森での知名度は高いんだとか。

 

イモ当てのドーナツとくじの写真
正式には「プチ・イモ当て」です

 

「ぼっちイモ当て」をした

まずは写真を…と自分に言い訳をして、とりあえず自宅でひとり「イモ当て」ゲームを敢行。だって、あんドーナツが気になるんだもん。ひとつ食べてみると、揚げたドーナツに砂糖がまぶしてあり、甘すぎないあんが、どこか懐かしさを感じる味です。はじめて食べたけれど、どこかで似たような味のものを食べた気もする。

そっと目を閉じると、外は雪、あたたかい部屋でこたつでぬくぬくしながら、おじいちゃんおばあちゃん、お父さんお母さん、子どもたちみんなでイモ当てをして楽しむ様子が思い浮かびます。まだ青森は訪れたことがないのですが、そんな妄想が膨らむくらいには素朴でほっとする味でした。これはコーヒーよりもお茶と合いそう。

 

おおきいほうのあんドーナツの写真。大きいほうは3こ、小さいほうは8こ入っています
はじめてなのに、どこか懐かしい味

 

アドベントカレンダーのようにいちにちひとつくじを引いては食べていってもいいけれど、唐突に襲いかかってくるむなしさわなかなかのものでした。ちなみに今回の「イモ当て」は全部で11個入っているので、アドベントカレンダー式にすれば11日たのしめます。今日の運勢を占うような感覚でくじを引いてドーナツを食べる独り占め感はたしかにありますが…以下省略。

 

ニューフェイス「青森りんごあん」が登場していた

この原稿を書こうと「イモ当て」を製造している佐藤製菓のホームページを見ていると、なんと定番の「イモ当て」にニューフェイスが登場しているではありませんか! しかも青森県産のりんごの果肉と果汁を使って仕上げているとあります。あんがほんのりピンクでかわいい。

これはかなり気になる。東京でも買えるところを探しましたが、見当たらず…。佐藤製菓のオンラインショップでお取り寄せをしました。

 

プチイモ当て・青森りんごあんのパッケージ写真。紙製のしかくい箱に入っています
「プチイモ当て・青森りんごあん」

 

「ぼっちイモ当て」もいいけれど、やっぱりみんなでわいわいやりたくなってしまったわたし。通常の「プチ・イモ当て」と「プチイモ当て・青森りんごあん」のセット販売を見つけたので迷わずセットで購入。記憶を上書きすることにしました。

 

オーソドックスなイモ当てと、青森りんごあんバージョンを並べた写真。青森りんごあんのほうが全体的にちょっと赤みがかっています
なかなか手にはいらない、このレア感がまたいい

 

職場で同僚に「いっしょにイモ当てしない?」ってカジュアルに声をかけると、数秒考えて「それ、ことわってもいい?」と即答されました。悲しさのあまり理由を聞くと、イモをたくさん並べて、品種をあてるゲームだと思われたらしい。たしかにそれもイモ当てですね。イモは並べないし、おなかをすかせて臨まなくても大丈夫だということを伝えると快諾してくれたのでひと安心しました。

ちなみに、少し前に「いっしょにコオロギ食べない?」と、この同僚をカジュアルにコオロギフード試食にさそい、全力で断られた前科があるのでそう思われてもしかたがない気がします。とりあえず、「ぼっちイモ当て」の再来を回避できて心底ほっとしたのはここだけの話です。

 

佐藤製菓のキャラクター、エンマ大王のシール。ちょっとこわい顔をしているけど、どこか愛嬌のあるキャラクターです
「プチ・イモ当て」と「プチイモ当て・青森りんごあん」のセットを買うとついてくる閻魔大王シール

 

やっぱりみんなでやったほうがいい

職場にイモ当てを持っていきました。まずは同僚とふたりで「イモ当て」と「青森りんごあん」を味見。クラシックなイモ当てのほうは、駄菓子屋のリングドーナツの味に似ていると同僚が言っていましたが、まさにそれです。

一方で青森りんごあんのほうは、青森県産のりんごの果肉と果汁を使っているということもあり、甘すぎないあんにほんのり酸味と、果肉のシャリシャリ感がアクセントになっていてさっぱりいただけました。クラシックなイモ当てとはまた違った味で、こちらもおいしい。

 

青森りんごあんの写真
あんがほんのりピンク

 

そのあと同僚たちとくじを引いては配り歩いて…3回引いても「子」しか出ないとか、「親」が出るとちょっとうれしくなったりとか。「親」か「子」かも気になるけれど、台紙に書いてある文章を読もうとする人が多かったりとか…。

 

くじの台紙の写真
くじの台紙のほうに書いてある、文字の羅列が気になる

 

最終的に私を含め7人でイモ当てをしましたが、「ぼっちイモ当て」をした私以外は全員、今回がイモ当てデビューでした。このなかに青森市出身の後輩もいたので「イモ当て知ってる?」と聞いたところ、「はじめて」との回答が。超ローカルおやつ認定ですね。

しかも青森市出身の後輩だけ、2回とも「親」を引く強運っぷり。青森パワーおそるべし。本来「イモ当て」ってこういう楽しみかたをする食べ物なんですよね。ぼっちで楽しむにはもったいないよね…とつくづく思いました。年末の仕事納めの日にもっていきましたが、会話のきっかけにもなりました。いつか本場で、「イモ当て」を食べてみたいな。

 

佐藤製菓ホームページURLは以下から

https://tsugaru-atemono.jp/index.html

 

佐藤製菓オンラインショップURLは以下から

https://satouseika.base.shop/

 

本文ここまで

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