確実にもれる写真が撮れそう。その名も「トイレの最中」確実にもれる写真が撮れそう。その名も「トイレの最中」
11月とおかは「トイレの日」です。1986年11月とおか、日本トイレ協会が開催しただいいっかい「トイレシンポジウム」の席で決まったというこの日。11がイイ、10がトイレというごろ合わせです。
余談ですが、11月にはもうひとつトイレの日があります。それが2013年に国連が制定した「世界トイレの日(World Toilet Day)」、11月じゅうくにちです。11月はトイレづいています。そんなわけで、トイレに関するネタを夏から探していました。
トイレの形状をしたもなかがある
「トイレの最中」をご存知でしょうか。トイレのもなかと書いて、トイレのさいちゅうと読む和菓子です。洋式トイレのかたちをしたリアルな形状のもなかに、付属のあんこを自分で入れるという衝撃的なビジュアルとスタイル。2021年に発売するやいなや話題になりました。インターネットで検索すると、これを入手した各メディアこんしんの写真がずらりと並んで迫力満点。それはそれは圧巻です。わたしももれる写真が撮りたい…!
実はとってもマジメな商品
この商品を販売しているのは、愛知県常滑市にある「もちがしつかさ 大蔵餅」。店舗がある常滑は焼き物のまちで、便器などのえいせいとうきの生産地としても有名です。そしてこの商品を共同制作しているのが住宅設備メーカーのりくしる榎戸工場。まちおこしのもなかでもあるわけです。そう、この「トイレの最中」はふざけているように見えて、実はとってもマジメに作られた商品。このストーリーに感動したわたしは、もう何がなんでも手に入れようと決めたのでした。
購入はおもに愛知県常滑市にあるINAXライブミュージアム、店頭や催事、または大蔵餅のオンラインショップで買えるようです。オンラインショップでは不定期で限定販売されるようなので、さっそくきたるべき販売の日に向けて会員登録をし、無事にゲットしたのでした。0時からの受付にもかかわらず、15分後には完売。ネットもやや重たくなっていたので、ちょっとした激戦でした。あまりに焦ってしまい、だいびきで買っていたことにあとから気づきました。
届きました
商品を届けてくれた配達員さんが「だいびき、珍しいですね」と不思議そうに話しかけてきたので、「人気商品らしくて…。急いで買ったらだいびき設定で買っちゃって」と、カッコつけてそれとなくかわそうとした、のですが…。興味津々の配達員さんの様子に気をよくしたわたしは「便器のかたちをしたもなかで、あんこでとぐろを巻くんです!」とニヤニヤしながら、いささか端的すぎる説明をしてしまいました。ぷぷっと笑った配達員さんの顔が忘れられません。
部屋に入って箱に貼ってあった伝票を見るとそこには「トイレの最中」としっかり書かれていました。私も思わず吹き出しました。みんなを笑顔にするもなか。これはもう、大物の予感しかしません。
開封の儀
箱を開けると、8個入りの「トイレの最中」が。この夏はとぐろ巻き放題決定です。「ただ今使用中!」と書かれた箱は、洋式トイレの便座のフタを開けるようにカパッと開きます。箱にまでこだわりが詰まっています。なんて素敵なんでしょう。ここでお気づきかと思いますが、この原稿は夏からずっとあたためていました。
箱の中には、せつめいがき、袋入りの餡、そしてトイレ型のもなか。トイレ型のもなかはべんざの上下でふたつのパーツにわかれています。本物そっくり。同封されているせつめいがきには「入れるときは決してトグロを巻かないようにご注意ください。」と丁寧なちゅういがき。遊びごころ満点です。これを作った人たち、すっごく楽しかっただろうな…。
さて、巻くぞ
さて、ここからが本番です。餡の入った袋をハサミで切って、絞りながらぷりっと中身を出します。ソフトクリームのようにぐるぐる巻いてみるのですが…とぐろを巻くのって、案外難しいんですね。とくに巻き終わりをツンっと美しく尖らせるのは至難のわざです。しかもよく見たらこの餡、粒あんです。なかなか検索したときに出てくる写真のようにはいきません。みんな巻くのうますぎる…。
餡の量が意外と多くて、全部入れると確実に漏れ…あふれます。それはそれでもれる写真なのですが。
最後はすべての餡をつかってあふれんばかりにモリっと便器にもりつけ、ふたをしてパクっといただきました。見た目のインパクトが先行しがちですが、パリッとしたもなかにしっとりとした甘い粒あん。ここまで書いておいてせっとくりょくがないかもしれませんが、繊細で上品な味でした。つくってたのしい、見てたのしい、食べておいしいもなか。あと7個もたのしくいただこうと思います。
さいごにちょっとマジメな話
「世界トイレの日プロジェクト」のページによると、世界ではいまだ、約20億人がトイレを使えない状況。6億7300まんにんが屋外で排泄をおこない、いちにちに800人以上の子どもたちが下痢性疾患で亡くなっています。「トイレの日」をきっかけに、トイレ問題や衛生問題について考えるきっかけにしてみてもいいかもしれません。
「今日はいつもよりしっかり手を洗おう」とか「トイレをきれいに使おう」といったことも、小さな一歩につながるでしょう。わたしも今日は、普段よりちょっとだけ丁寧に手を洗おうと思います。
「世界トイレの日プロジェクト」URLは以下から
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